ブログ

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 朝鮮国籍

朝鮮国籍一覧

韓国家族関係登録創設許可手続の事例紹介。(日本の出生届が保管されていない方のケース。)

韓国の家族関係登録簿(旧戸籍簿)に自身の身分関係を搭載させる手続としては、①家族関係登録整理手続と②韓国家族関係登録創設許可手続の2通りの方法があります。
①は比較的単純なやり方で、韓国にある両親の登録簿に関連付けて、日本の出生届に倣って子として身分登録を行う方法です。
一方②は、両親の登録簿が存在しなかったり存在したとしても何らかの理由で探すことができない場合に、新たに自身の単独の登録簿を創る方法です。
②の方法だと両親や他の親族との関連付けはなされません。

依頼者からの質問で多いのが『いったいどちらの方法が簡単に、低予算で処理していただけますか?』との問い合わせ。
正直、どちらの方法をとってもその依頼者が韓国籍でいる限りたいして支障になることは無いので、『創設許可の場合は基本的に領事館経由で韓国の家庭法院(裁判所)へ手続を行います。時間的には3か月くらいかかると思います。費用は5万円くらいです。一方整理申請は父母の身分登録が適正になされているか?なされている場合に日本と韓国の姓名・生年月日などが一致しているかなどを確認してからでないと時間と費用の算出は難しいです。』と答えます。

創設許可の場合、個人の単独の手続なので周りを気にする必要がありません。
しかし、父母や祖父母から脈々と連なることを前提に行う整理申請の場合、日本の出生届一つとってもそこに記載されている父母の氏名(姓名)や生年月日、極端に言えば漢字一文字が韓国の登録と違っていれば先ずそれを訂正することから始めなければなりません。
よってある程度の資料と確認を済ませてからでないと要する費用と時間の算出は難しいのです。

個人的には、2008年1月1日以降、戸籍制度ではなくなったことで『誰々の戸籍に入る』といった概念が無くなってしまったので、祖父母から脈々と連なることを前提に行う整理申請にこだわる必要は無いように思います。

話が最初から横道にそれましたが、1945年前後を境にして日本の役所に出生届が残されていない在日コリアンが韓国家族関係登録創設許可手続を行う場合、どうやって出生の事実を疎明するかですが、『出生証明書』なるものを作成して韓国に身分登録のある成人2名の保証をもらった上で手続きを進めることになります。

ちなみにこの『韓国家族関係登録創設許可手続』も領事館を通さず登録基準地(本籍地)を管轄する家庭法院へ直送してすることも可能です。

余談ですが、外国人登録若しくは特別永住者証明書の国籍欄が『朝鮮』となっている方も、それを『韓国』に変えることなく韓国家族関係登録簿への登載を行う道はあります。
是非、お問い合わせください。(お問い合わせ先は下記のURLをクリック?)

<a href=”https://www.shon.jp/mail/”>https://www.shon.jp/mail/</a>

&nbsp;

素朴な疑問に答えます。~その2:韓国籍居住者の日本の役所での離婚手続~

以前にも数回韓国籍の在日コリアンが日本の役所で離婚する場合の不便について触れましたが、もう一度おさらいしますと、

在日2世達、すなわち私(40才)達3世の親の世代までは日本の役所で普通に離婚届を提出すれば顔も見たくない夫(若しくは妻)との関係は解消できていました。

それが2004年9月20日以降は、①日本の住所地を管轄する在外公館(領事館)に夫婦が共同で出向いて『離婚意思確認申請』を行い、②夫婦の意思に基づいてソウル家庭法院に送られた在外公館作成の離婚意思確認書等による確認が行われた後、更に在外公館で夫婦(一方でも可)にそれが交付され、それを添付してやっと離婚届出が完了することとなったのです。

すなわち、2度領事館へ行かなければなりません。

この間、未成年の子の有無等により1ヵ月~3ヶ月の時間を要します。

よく韓国ドラマを見ている方ならご承知かと思いますが、夫婦が離婚する際に裁判所前で待ち合わせている場面が出てきますが、あれがまさに上記①の『離婚意思確認申請』という夫婦最後の共同作業なのです。(日本等海外で行う場合、その受付窓口を領事館が担います。)

但し、これは夫婦共に本国に身分登録が存在し、韓国法上も婚姻となっている夫婦の場合です。

反対に、韓国に身分登録はあっても婚姻の届出を行っていない夫婦や、そもそも外国人登録(現在では特別永住者証明書)上の国籍が韓国となっていても本国に身分登録が存在しない在日コリアン夫婦(双方又は一方)、また外国人登録上の国籍欄が朝鮮となっているコリアンは、領事館では直ぐに離婚できません。

では、そのような方たちはどうすれば良いのか?

[アンサー]

日本の役所で離婚届を受理してもらってください。

ごちゃごちゃ言ってきたら、『とにかく日本の方式による届出として受理してくれ!』と言って受理してもらってください。

但し、注意しなければならないのは、後日、韓国の家族関係登録簿(旧戸籍)に身分登録をする場合、①前夫(又は妻)との婚姻を経て②子を出産、そして③離婚と、日本での戸籍届出(日本の方式による)にしたがって整理しようとすると、③の離婚で手続が進まない可能性が大きいことを知っておくべきです。

なぜなら、最初に述べましたとおり、現在では韓国籍同士の夫婦は韓国の方式にしたがって(協議)離婚届出を行う必要がありますので、2004年9月20日以降に日本の役所で離婚届を受理してもらったからといってそれが本国で通用する訳では無いからです。

くれぐれも気をつけてください。

分かれた夫(若しくは妻)にもう一度共同作業(領事館へ一緒に行ってもらうこと。)を頼むほどイヤなことは無いでしょうから。

&nbsp;

~次回は内容証明郵便について。~

素朴な疑問に答えます。~その1:韓国籍居住者の日本の役所での婚姻手続~

外国人が日本の役所で婚姻手続をする場合、国籍国が発行した婚姻要件具備書類により、婚姻可能であること(婚姻可能年齢であること及び独身であること)を証明する必要があります。

ほとんどの外国人は日本に駐在する大使館や領事館で、若しくは本国から取寄せてそれらの疎明資料を入手することになるでしょう。

韓国人もそれは同じです。

ところで、僕の知る限り、在日コリアン(特別永住者のこと)で本国のパスポートを所持している人の割合は50%を下回ると思います。

すなわち、本国の身分登録(家族関係登録簿のこと。昔で言う戸籍。)が存在しない方が数多くいらっしゃると推察します。

以前のブログでも紹介しましたとおり、昨年7月から完全実施された新しい在留管理制度により、特別永住者たる在日コリアンもこれからは他の外国人同様に本国での身分登録の重要度が増しています。

(昨年7月9日以降に生まれた在日コリアンには、制度自体の廃止により外国人登録のような詳しい情報管理が日本国内ではなされていません。)

余談が長引きましたが、韓国籍の方が日本の役所で婚姻手続を行う場合に提出すべき婚姻要件具備書類とは以下の二つの書類です。

1 基本証明書
2 婚姻関係証明書
※ いずれにも日本語訳文が必要。

では、これらの書類を準備できない場合は、日本の役所で婚姻できないのでしょうか?反対に、韓国本国や日本に駐在する領事館などで手続が可能なのでしょうか?

[アンサー]

そもそも書類を準備できないということは、本国の身分登録自体がなされていない場合がほとんどです。

ということは、韓国領事館へ行ったところで身分登録の無いものの婚姻など認めてもらえないのです。

では、本題である日本の役所ではどうか?

役所によってまちまちだと言えますが、在日コリアン密集地域全国ナンバー1を誇る大阪市生野市役所を事例に紹介しましょう。

結論から言うと、本国での婚姻要件具備書類が入手できなくとも、婚姻手続は可能だということです。

生野区役所(大阪市全般だと思われる)では、本国法で婚姻要件を具備している旨の『申述書』を婚姻届出書に添付させて届出を受理しているとのことです。

これはあくまでも外国人市民の事情を考慮して便宜上行っている措置であるとのことです。

すなわち、本国での婚姻要件具備書類入手が可能な場合は、それらを添付して届出る必要があります。

『本国では独身で通したいから申述書で!』などといった不届き者も中にはいるようですが、そのような行為は止めましょうね。

ちなみに、旧外国人登録(現在は特別永住者証明書)上の国籍欄が朝鮮と表示されている方の場合は、概ね上記『申述書』の提出で対処してくれています。

&nbsp;

~次回は離婚について。~

在日コリアンの国籍変更(朝鮮⇒韓国)で求められる在外国民登録に関する情報です。

韓国領事館では、ここ最近外国人登録若しくは特別永住者証明書の国籍欄が『朝鮮』となっている在日コリアンに対して、非常に冷たい対応を取っている。

朝鮮国籍者が行う在外国民登録手続において、『国籍回復説明会』への参加、『煩雑な書面への記入』、また人によっては『領事との面接』を求める。

(“国籍回復”の言葉の真意もよくわからない)

何にせよ以前に比べて非常に煩雑で時間を要する手続となっている。
そんな中、本年7月9日にスタートした『新しい在留管理制度』によって外国人登録法が廃止され、手続の煩雑さが増した。

何かと言うと、これまでは在外国民登録の最後の確認作業として“国籍欄が『韓国』となった登録原票記載事項証明書を領事館へ持参若しくは郵送すること”で、手続が完了していた。(これをやっていない人はかなり多いですよ)

それがご承知の通り外国人登録法が廃止されましたので現在は“国籍欄が『韓国』となった住民票の写しを領事館へ持参若しくは郵送すること”が求められる。

従前はこの作業は住所地の役所へ行けば早ければ15分程で出来ていた。

それが現在は、『住民票の国籍欄の訂正は特別永住者証明書に倣う』となっているので特別永住者証明書が交付されるのを待って変更がなされるのだ。(ちなみに交付に要する期間は3週~4週とのこと)

役所からの連絡を待って、もう一度国籍欄が『韓国』となった住民票の写しを取りにいかなければならない。

しかし、中には特別永住者証明書の交付を待たずとも国籍欄の変更がなされるケースも散見され、役所でもいまだに混乱が続いているようだ。

昔読んだ東野圭吾さんの『手紙』という小説について、最近色んな場面で思い出してしまうこと。

稀代の売れっ子小説家、東野圭吾さん。

生まれも育ちも大阪市生野区で、通っていた中学は僕の家から徒歩1分のところにある。

更に僕が通っているヘアーサロンは、東野圭吾さんの実家後地に建ったマンション1階にある。

僕の妻が彼の小説をよく読んでいたのだが、僕もそれにつられていくつかの作品を読んだ。

(最近映画にもなった『夜明けの街で』は、夫としては身震いするような恐ろしい内容だった。)

その中でも印象に残っているのが『手紙』という作品です。

映画にもなっている作品ですが、テーマとなっているのは(あくまでも一読者の立場でそう感じるのだが)『差別』だ。

そしてもうひとつのテーマは、『差別の連鎖』。

殺人犯の弟が、自分では拭いようもない境遇と自分自身の中の葛藤とを背負いながら生きていく姿を描いている。

この小説を読むまでは、『差別は絶対悪で差別を根絶すべく人間は皆戦わなければならない』などと理想論的な考えを持っていたが、『差別はなくならず、人間が生きていくうえで死ぬまで付き合わなければならないとても怖いもの』だと思うようになった。

今日、ネットで目にした拉致被害者家族の横田夫妻の記事(週刊朝日 2012.5.18号掲載)を見て、彼らの心情を理解するまでには到底至らないが、小説の主人公では無いが、負うべき『責任』について考えさせられたのだ。

加害者、加害者の子、加害国の国民、加害国の海外同胞や団体、、、

お終い。

※ちなみに映画版の『手紙』もとても感動的でお勧めです!僕の好きな俳優(玉山鉄二と山田孝之)と大嫌いな女優(?)が出てます。

日本の生活でお困りのことはご相談ください
06-6766-7775 土・日・祝日も相談OK 受付/9:00~20:00