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国籍選択に悩む女子高生の投書を読んで思うこと。

今朝は夏休み中の娘と二人で自宅近くのパン屋へモーニングをしに行ってきた。

途中、長男が現れせっかくの二人きりの時間を邪魔されて嫌な気持ちなった私。

パンを食べつつ今朝の朝日新聞を読んでいると、日本人の母親と外国人の父との間に生まれた日本に住む女子高生の「国籍選択制度」に対する思いが綴られていた。

父母両方の国に自分自身のルーツとアイデンティティー持つその女子高生は、「国が一定の年齢に達した自分たちのような重国籍者に国籍選択を迫ることに違和感と非情さを感じている」と訴えていた。

外国に住みながら4世代に渡ってしぶとく外国籍を維持している我が家にも、いつ彼女のような存在が身内として現れるかも知れず、他人事とは思えなかった。

(ちなみに僕の国籍国である大韓民国は、2011年から一定の条件の下「重国籍容認」の立場を取っている。)

切り取った投書欄を娘に渡したが、さすがに小学校5年生にはあまり理解できないようであった。

韓国映画「国際市場で逢いましょう」を観てきました。

日曜日、空中庭園のあるビルの中の小さな映画館で鑑賞しました。

ほぼ在日コリアンと思しき客たちの中、「建国高校」のジャージを着た女子集団にやたら目を惹かれました。
内容についてほとんど知らされないまま、珍しく「これが見たい!」と言う妻の意見に従ったチョイスです。(個人的には『マッドマックス』が見たかったのですが。)

見進めるうち、オリジナルタイトル『(国際市場)』の柔らかい印象とは全く違うストーリー展開に。
隣に座っていたスタイル抜群の韓国アガシのすすり泣く声に僕もたまらず落涙しかけ、、、(そのアガシの隣には初老の男性が。これから同伴でしょうか?)

前々日に家で『LIFE!』と言う映画をDVDで観たのですが、その映画は「これから歩むべく人生について」がテーマになっていました。
それと相対するように『国際市場』は家族のために人生をささげたある男性の生涯(過去)を振り返った話。
たて続けに人生について考えさせる映画を見て、正直しんどかったです。
是非見てくださいと勧める気はありませんが、とりあえず自分のオモニ(母)に渡すチケットは買って帰りました。
(僕が観た映画館の最終上映は6月26日でした。鑑賞されたい方はお早めに!)

※リンク
『国際市場で逢いましょう』
『LIFE!』

在日コリアンも韓国の住民登録が可能となりました。日本へ渡ってきた韓国人も住民登録番号の復活が容易に!

報道などによると、来る1月22日より国外に居住する『在外国民』も韓国の住民登録が可能となり住民登録番号並びに住民登録カードが付与されるとのこと。
⇒環境日報記事抜粋

海外へ移住する自国民の国内での利便性向上と帰属意識の維持が目的かと思われる。
いずれにしろ、僕らのような在日コリアンも韓国内に30日以上継続して居住する目的があれば住民登録が可能となり、これまで韓国のインターネットサイトでの新規登録の際に求められていた住民登録番号が与えられる可能性が生まれたことによりそのメリットは大きいと考えられる。
しかしその反面、以前のブログ<a href=”https://www.shon.jp/blog/archives/1540″>(ポチッ‼と)</a>でも紹介したように、男子に限っては『兵役』の問題も微妙にかかわってくるので、男のお子さんが居る世帯や若い男性は注意が必要かと思う。
⇒在外国民住民登録とは?

念のため韓国の『행정자치부 콜센터(行政自治部コールセンター)』へ以下の質問をぶつけてみた。

Q.在日コリアン(特別永住者)も登録は可能か?
A.可能です。

Q.一旦30日の居住目的で韓国内のある場所へ住所を定めたが、その後出国することになった場合は住民登録番号は抹消されるのか?
A.そのようなことはありません。ただし、30日以上引き続き海外(韓国外)へ出国する場合は外務部へ出国申告されなければなりません。

Q.出国申告すると住民登録はどうなるのか?
A.韓国内で登録された居所(住所)が住民登録センターへ移管されます。再度韓国へ30日以上居住目的で入国された際にお住いの国内居所へ住所変更されることで住民登録の維持が可能です。

自分が住んでいる国、それも永住することが大方決まっている国の国籍を取得すると言う至極一般的なことについて。

お祖父さんの代から三世代に渡って引き続き日本に住んでいる僕の国籍は未だに『韓国』となっている。
住んでいる土地柄により、また付き合っているコミュニティーにより、自分のような人間が極少数派であることをあまり感じたことがない。
しかし現実を見ると、仕事上、韓国⇒日本、朝鮮⇒韓国、はたまた朝鮮⇒日本へと国籍を変更する方が多いことを仕事柄身に染みて感じている。

在日4世、5世まで生まれている現在の状況においては、日本国籍取得を考える方が増えはすれ減ることなど絶対にありえない。
第一、在日コリアン(特別永住者)が本国へ帰国することなど今となってはありえないことなのだから。(遠巻きから無責任に支持若しくは非難するのは自由であるが。)
朝鮮国籍者に至っては、もう本当に一握りといったところか。(何故かいまだに『韓国・朝鮮』でしか統計が発表されないので実態が分からない。)
これは本当に減り続けていることによる弊害に危機感を覚えるくらいに。
少数者は少数になればなるほど多数者の差別を受けやすくなる危険性があると思うのです。

僕の事務所へ国籍の相談に来られる方たちからは様々な人間模様を見せられます。
そこで僕が感じるのは、『国籍の保持に自身の信条やアイデンティティを委ねている人間はそれほど強くは無い』のではないかと言うことです。
国籍が変わろうが名前が変わろうが、その人の信念や理想、大切にしている何かが変わるのでは無い。
変わるのは『その人を眺める他人の目』なのである。

だからと言って日本国籍を取得する勇気はまだ僕にはありませんが、、、

レアケースを処理できた時の喜びとそこに至るまでの四苦八苦。(韓国家族関係登録の謎解き)

ブログを通して一番多く問い合わせをいただくのが、『在日コリアンの韓国家族関係登録の整理手続』のお手伝い。
そのほとんどが解決困難な事案である。
当然と言っては当然だと思う。
そもそも我々のような専門家の手を借りなければならない時点で、一つは難解な事案か、若しくは何らかの理由で超特急の急ぎ案件、まれにお金に糸目をつけない方(これが一番ありがたいのだが)からの事案。
どんな事案でも取り組む姿勢は一緒だが。
中には領事館でケッチン(お断りの意味)をくらった事案も数多く存在し、それでも僕は韓国の条文とにらめっこしながら解決の人口を探るようにしている。
お客様に断りを入れた上で『ダメもと』で取り組んだ結果解決した事案も沢山あれば、韓国の裁判所職員との『心温まるメールのやり取り』で解決した事案、さらには韓国の役所の職員に頼み込んで彼らの職務権限を利用して解決した事案(これは僕のミスによるものだったが)もあった。
そう考えると韓国の公務員も僕らと同じ人間であり、遥か異国の地に住む海外同胞の差し迫った実情を理解してくれなくもないのだ。

現在取り組んでいるのは『嫡母庶子』として父の韓国戸籍に入籍したある在日コリアン男性の出生年月日訂正の手続。
そもそも嫡母庶子と言う存在自体がほんの数十年前まで存在していたことに驚きと矛盾を感じながら、とても親切にして下さる韓国の裁判所職員と喧々諤々メールと国際電話で言葉を交わしている。良い結果が出るといいのだが、、、

これからも『依頼者』の利益を最大限優先することをモットーに、彼らと許認可権者である『国や市区町村等の役所』とを円滑につなぐ潤滑油のような役割を果たしていかなけらばならないと、年初から意気込んでいるのであった。

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