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国籍・家族関係登録(戸籍)一覧

在日コリアンが婚姻届をする際、「本国の独身証明書を持参するよう」に言われたらどうする?②

続きを書きます。

前回のブログで本国の独身証明書が出てこない在日コリアンは日本の役所で婚姻届が出せないかと言うと「そうではありません」となります。

実際僕の事務所に年に数回全国各地から問い合わせが来ますが、電話で下記のとおりに説明するとその後「先生の言ったとおりにすると届け出ができた」との返事をくれます。

要は『本国に自身の身分関係の届け出をやっていない(戸籍が無い)在日コリアンの特殊事情を考慮して『独身だと言うことを誓約する【申述書】なる書類を提出することで本来必要となる書類の提出を大目に見てもらう』やり方になります。

『それでも「ダメだ!」と言い張る役人がいたらその場で僕に電話ください』と言ってますがかかってきた電話はありません。

ちなみにこのような電話でのやり取りは全くの無償で事務所の経営においてはなんの利益も産みません。

それでもそうやって親切にやっているときっとどこかで別の依頼に繋がることを信じています。

ちなみに先日も電話相談でやり取りした女性からバレンタインのチョコが届きました。

連絡先が無かったのでこの場を借りてお礼します、、、ありがとうございます。

在日コリアンが婚姻届をする際、「本国の独身証明書を持参するよう」に言われたらどうする?

法律によって在日コリアンは日本でも韓国でも(領事館含む)婚姻届が可能です。

一つ厄介なのが、在日コリアンと言っても次のような種類の人間が存在すること。

⑴住民票は韓国、韓国(いわゆる戸籍)に名前の登録有り

⑵住民票は韓国、韓国(いわゆる戸籍)に名前の登録無し

⑶住民票は朝鮮、韓国(いわゆる戸籍)に名前の登録有り

⑷住民票は朝鮮、韓国(いわゆる戸籍)に名前の登録無し

⑸住民票は日本、韓国(いわゆる戸籍)に名前の登録有り

⑹住民票は日本、韓国(いわゆる戸籍)に名前の登録無し

違和感があるでしょうが僕が実際に見てきた方たちの分類です。

⑸と⑹については両親のうちの一方が日本人である場合に起こるケースで、2重国籍の方です。

タイトルにある『婚姻届をする際、「本国の独身証明書を持参するよう」に言われ』るのは、それ以外の⑴~⑷のケースとなります。

当然ですが⑴と⑶については領事館に足を運び韓国人の独身証明書たる「基本証明書」と「婚姻関係証明書」を入手して日本語訳を附して提出すれば済みます。

では⑵と⑷の方は日本で婚姻届ができないのでしょうか?

2012年7月8日をもって外国人登録法が廃止されました(未だに「登録済書」が取れると勘違いしている在日コリアンが多いこと、、、)。

この日を境に日本の役所では「特別永住者の在日コリアンもニューカマーの韓国人も同様に扱う」ように運用が変わったように感じます。

よって在日コリアン集住地域である大阪市生野区においても韓国籍・朝鮮籍問わず、何かにつけ「本国の身分証明書を持参するよう」に言うようになったのです。

【長くなりそうなので気が向いたら続きを書きます、、、】

帰化の相談で多い、<朝鮮籍⇒韓国籍⇒日本籍>と順番にやらなければならないのかとの問い合わせについて。

2022年6月の時点で在日朝鮮籍者は2万5千人弱、一方韓国籍者は41万2千人となっていて両方を合わせても日本にいる外国人の国籍別滞在者数で中国、ベトナムについて3番目の規模です。

僕が子どものころは70万同胞と聞かされていて在日外国人では圧倒的多数を占めていた韓国・朝鮮籍者のほとんどは特別永住者でしたが、現在では28万8千人とその数はいわゆるニューカマーより少数となっていますね。

それはさておき、タイトルにあるような「朝鮮籍の私が日本に帰化したいのだが一旦韓国籍にしてそのあと日本に帰化するお手伝いを一括して頼めますか」との問いあわせが来ます。

僕の答えとしては「わざわざ韓国籍にする必要も、韓国戸籍(家族関係登録)に名前を載せる必要もなく、ダイレクトに日本の帰化申請に挑んで差し支えありませんよ」となります。

何か誤解があるようですが、『一旦韓国籍にする』だとか『韓国の戸籍(家族関係登録)に名前を載せること』が必要条件だと考えている方が多いようです。

経験上そのような必要はございませんのであしからず。

中には依頼者の無知に付け込んで(若しくはちゃんと調べもせずに)<朝鮮籍⇒韓国籍⇒日本籍>と手間と時間と何よりもお金をかけて仕事を請け負うそんな輩もいますのでくれぐれも気を付けて。専門家を選ぶときは要注意です。

相続のことを考えて「帰化」をしたいとの在日コリアンからの相談への回答。

「帰化をしておいたら自分が死んだとき残された家族が手続き上面倒な書類(韓国戸籍等)を用意しなくてもいいので、この際帰化をしようと考えています。」

このような相談を多くいただきます。

結論から申し上げますと「帰化をすることで逆に準備する書類が増えます。」となります。

何故なら、帰化をすることで「日本の戸籍謄本」はもちろんのこと、帰化前の「本国の書類(出生から帰化までの韓国除籍謄本や家族関係登録事項別証明書類及びそれらの日本語訳)」も用意する必要があるからです。

帰化したからと言って過去の身分関係の立証が省略される訳ではないと言うことです。

また、法務局が提供しているサービスとして「法定相続情報証明制度」がありますが、一度でも外国籍であった者はこれも利用できません。

と言うことで僕がおすすめするのはやはり「遺言書を準備してください。」となるわけです。

法定相続人の一人が韓国に居たり、北朝鮮へ帰ってしまったような場合は尚お勧めします。

「自分がいつ死ぬか」は当の本人にも分からないことなので、死ぬ直前とはまさに〝今〟かもです。

韓国大統領選の結果が判明。政権の保守回帰により在日朝鮮籍者にとって韓国渡航等政策面で不利に作用する可能性が、、、

パククネ大統領からムンジェイン大統領への政権交代によりそれまでほとんど認められなった在日朝鮮籍者の母国(韓国)訪問が部分的に緩和されました。
日本の方には理解しがたいでしょうが在日コリアンのうちいわゆる朝鮮籍保有者のほとんどは、祖先の出身地が韓国側にあります。
当然先祖の墓も親族も韓国に居ますので、彼らにとっての母国訪問は韓国への渡航になります。
対北朝鮮融和路線を取ったムンジェイン大統領は、在日朝鮮籍者の韓国訪問をほぼ無条件で受け入れると表明、実際にパスポートを持たない在日コリアンの多くが<臨時パスポート>を取得して墓参りや観光目的で韓国を訪れました。
今回、野党候補が当選し、保守派と見られている新大統領が就任することで、パククネ元大統領当時の在日コリアン政策が実施されると、朝鮮籍者の韓国訪問は相当難しいことになるのではと推測されます。
5月の就任までに駆け込みで<国籍変更>をやっても正規のパスポートを申請する段階で政権交代が完了していると、在外公館(韓国領事館)でどのように取り扱われるかわ未知数。
コロナ終焉後の韓国渡航を楽しみにしていた方たちにとっては大きな痛手となるでしょう。

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