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日本に帰化した韓国人がやるべき『家族関係登録』の国籍喪失申告(届け)について

数十年前に日本の国籍を取得したにも関わらず、いまだに韓国の家族関係登録(旧戸籍)に名前が載っているのを気にして、最近になってその抹消手続について依頼される方が増加しています。

これの現象は、相続などが発生した際に、自分でも気づかなかった韓国での身分登録の存在に気付いたことで発生しているようです。

実際に手続の中身を覗いてみると、韓国の国籍法に規定が置かれていて、在外公館へ『国籍喪失申告』を行うことで手続が完結されます。

申請から実際に処理が完了するまではおよそ6カ月と言う長い時間を要します。

また、難儀なのが、この手続の添付書類に日本のパスポートのコピーが必要なこと。

以前、ご高齢の方からの依頼の際に日本のパスポートの添付は絶対的要件かを問い合わせたことがありますが、必ず必要だとのことでした。(試しに韓国の法規定を調べましたが、事実でした。)

海外に行く用事もないのにわざわざそれだけのためにパスポートを作るのに違和感を持ちますが、仕方ありません。

帰化申請不許可後のフォローについて。不許可理由と再申請の行方、、、

僕の事務所でもあまり経験はありませんが、帰化許可申請が不許可になる場合も全くないわけではありません。

不許可となった場合、何かしら不許可の理由が存在するはずですが、この帰化許可申請については全くのブラックボックスと言ってよく、審査の過程や審査基準、不許可の理由なども全く開示されないのが現状です。

それを踏まえたうえで、不許可の経験をした方からの相談や再申請の依頼を受けることもありますが、これはとても困難を伴なう業務と言えます。

法務局窓口では、口をそろえたように「不許可の場合、結果から2年経過してから申請すべし」と案内していますが、やはり不許可の理由如何によっては、2年以内の再申請で許可が出ることも考えられます。

つい先日も不許可後の再申請に取り組んだところですが、正直結果がどのように転ぶのか想像もできません。

依頼者にはその点も十分に理解させたうえで着手していますが、実際に僕の言葉をどこまで真剣に受け止めてくれているかは、それこそ『ブラックボックス』なのであります、、、

国会で審議中の『特定技能』の在留資格。結局の落としどころは『技能実習生』の永年就労?

弁護士会などでも人権上問題があると声が上がっている『技能実習』の在留資格。

巷では『奴隷ビザ』とも揶揄されていますが、日本政府は『外国人技能実習機構』なる認可法人まで設立して、当面の人手不足解消に外国人材を充てる一番の手立てとして、この『技能実習生』の利用を早々に決定しています。

すなわち、今回審議されている『特定技能』の在留資格も、すでに設立された『機構』の下、

 ⓪『機構』による管理団体についての許認可の判定
   ⇩
 ① 団体による『技能実習生』の受け入れ
   ⇩
 ②  MAX5年の『技能実習ビザ』の修了
   ⇩
 ③ 『特定技能』ビザによる10年の日本在留継続

と流れは出来上がるのではないかと考えています。

この間、『技能実習生(のちに特定技能生)』は10年間にも及ぶ単身赴任生活を強いられることが想定されます。(15年間のうちの最後の5年のみ家族の呼び寄せ可能)

憲法に「家族の助け合い」や「道徳」を書き込むべきだと声高に叫ぶ半面、外国人の「家族の助け合いや絆」には無頓着なようで、そこに矛盾を感じるのは僕だけでしょうか。

結婚ビザの現状。審査は大変厳しくなっています。

『日本人の配偶者等』、『永住者の配偶者等』など、いわゆる結婚ビザについての入国管理局の審査で、ここ最近、生計要件、すなわち収入に対して求める条件が厳しくなっているように感じます。

僕の事務所の依頼者もそうですが、日本に住む配偶者の収入金額が少ないとの理由で不許可となるケースが増えているようです。

これから日本で夫婦生活を営むにおいて大切なのは、現在及びこれから得られるであろう収入が重要視されるところ、入国管理局では、過去(直近1年分)の収入について住民税(市府民税のこと、所得税ではダメ)の課税証明書によりその水準を確認し、外国人配偶者へ結婚ビザを与えた場合に夫婦が日本で安定した生活を営めるかどうかを判断しているようなのです。

これにより、例えば昨年はアルバイトのみで年収100万円だった女性が外国人と結婚して、結婚と同時に正社員となり月給20万円を得る状況になっても、その方の直近の住民税課税証明書には年収が100万円と記載されることから、「結婚後の生活の安定が保てない恐れがある」との理由で、外国人配偶者の結婚ビザの申請が不許可となる可能性があるのです。

上記のようなケースで、どのようにして結婚ビザの許可をもらうかを導き出すことが、僕たちの課題だと考えています。

韓国のパスポートを取得する前の手続について。

在日コリアン(ここでは特別永住者のことを言う)とて、日本においては外国人として扱われるのが当然です。

それ故、他国に居ながら自国の身分証を持たないのは不便な状況に陥りやすいです。

例えば、最近では相続により亡くなった方の資産を引き継ぐときや遺族年金の受け取りの場面で、「外国籍のあなたの場合は本国の書類により親族関係を立証してください。」と当然のように言われます。

以前であれば、特に在日コリアンは<日本の役所が管理する外国人登録台帳>により親子関係・親族関係の証明ができていましたが、2012年7月8日をもって外国人登録制度は廃止となり、それに頼ることができなくなりました。

そこで、最近では本国のパスポートを持つこと及びそれに先立って行われる韓国家族関係登録簿への登載を求める依頼が増加しています。
親が亡くなっていたり、親自身が本国に身分登録がなく、親との関係を絶って自身から家族関係登録を作る「家族関係登録創設許可手続」を求められるケースも多いです。

ここ最近、創設手続完了までの時間は以前より大幅に延びていて、5カ月を要する場合もあります。

何事もことが起こってから慌てて動くよりも、事前の備えが肝要だと思いますので、ご希望の場合当事務所へお問い合わせください。

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