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離婚したはずの夫を追って。在日コリアン『元朝鮮籍』女性の憂鬱。

昨日のブログの反響(?)がよかったので元朝鮮国籍者のバージョンでもう一度。

表にすると依頼者の家族構成と国籍、日本の役所への各届出は下記のとおり。

(妻)
金○○
韓国籍(2010年までは朝鮮籍)
※韓国の身分登録有り
(元夫)
李○○
韓国籍(2020年までは朝鮮籍)
※韓国の身分登録無し
2000年婚姻届出(日本の役所)
2006年離婚届出(日本の役所)
インク描画
インク描画
インク描画
(長男)
 李○○
 2002年生まれ韓国籍(2010年までは朝鮮籍)
 ※韓国の身分登録無し
(二男)
 李○○
 2004年生まれ韓国籍(2010年までは朝鮮籍)
 ※韓国の身分登録無し
インク描画
インク描画

離婚後2人の子どもを育てる金○○は、成人した長男の韓国パスポートを取るために当事務所を訪れました。

そのためにやることは、①元夫の韓国身分登録、②自身と元夫の婚姻届出、そして③長男(④ついでに二男も)の出生届出、最後に⑤自身と元夫の離婚届出をそれぞれ韓国に報告(申告)して身分関係を整理する手続。

ここで問題になってくるのは①と⑤です。

①は元夫の積極的な協力が無ければできません。しかし、これを飛ばして②~④へ進む方法はあります(当事務所へ依頼された場合教えます)。

そして問題の⑤です。2006年に揉めに揉めた挙句やっとの思いで成し遂げた離婚。

表にあるように2000年の結婚当時も2006年の離婚のときも夫婦はともに『朝鮮籍』でした。要するに韓国に身分登録が無い状態。日本の役所が言うように韓国領事館へ行ったところで互いに身分登録も無く結婚も離婚できませんでした。このような夫婦の場合は便宜上日本の役所では離婚の届出を受理してくれています(現在も同じ)。

がしかし、だからと言って上の図のように②結婚→③・④出産→⑤離婚と順を追って韓国へ報告(申告)しようとする場合、⑤は韓国では認められません。前のブログで書いたとおりです。

依頼者が取れる方法としては、
⑴元夫にお願いして①~⑤の手続きを滞りなく終わらせるか、
⑵元夫の存在は無視して長男のパスポートの取得のみを終わらせる
かのどちらかになります。

もし⑵を選択した場合、この方の「再婚」の道は絶たれてしましますが、、、

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