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韓国戸籍(家族関係登録簿)整理事例。嫡出子を非嫡出子として申告したいとの要望③。

前回に続き】

離婚届の時に役所の職員が言っていた『意味深な言葉』とは、「便宜上離婚の意思があるものとして離婚届は受理しますが、本国ではこの離婚届は認められませんよ」と言うもの。
長女の韓国留学のためには、韓国籍のパスポートが必要となります。
そのため<鄭>さんは、韓国戸籍(家族関係登録)整理を専門に扱う当事務所を訪れます。
<鄭>さんの相談を聞いていた私は、残酷なようですが次のような宣告をします。
『離婚時に役所の方がおっしゃていた〝意味深な言葉〟はまさに今回のようなケースを慮っての言葉で、要するに、長女のパスポート取得の前提として必要となる韓国戸籍(家族関係登録)整理には、まず、①韓国に戸籍のある<鄭>さんと前夫<朴>さんが結婚した事実を整理し、②次に長女の出生を届出、そして最後に③前夫との離婚と、3件を順番に整理しなければなりません。しかしながらこの時、韓国の戸籍(家族関係登録)窓口(在外国民登録事務所)では、2004年9月20日以降の在日コリアン同士の日本の役所窓口における協議離婚届出を認めないため、前夫との離婚をもう一度しなければなりません。すなわち、韓国の形式に則って、二人で領事館へ出頭して離婚申告をし、領事の確認を求め、その後数カ月後に韓国の家庭法院(家庭裁判所)の確認を終えてからの領事館からの呼び出しに応じなければならないのです。』
私の説明を聞いていた<鄭>さんの顔からみるみる血の気が引いているのが、その顔色からはっきりとわかったのでした、、、

【その4へ続く】

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