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7月9日に向けて。

このブログや事務所のホームページ(shon.jp)、フェイスブックページでも何度も案内しているとおり、本年7月9日に日本の改正入管法が施行される。

そのせいなのか、特に最近の相談で多いのが、『結婚ビザ』で在留中に離婚した外国人からのものだ。

結婚ビザ(そもそもビザと呼んでいるが正確には在留資格のことをという)は、『日本人の配偶者等』、『永住者の配偶者等』、『定住者』に分類できるが、今まではこれら結婚ビザで日本で生活していた外国人が配偶者(夫や妻)と離婚しても実質的に結婚時に得ていた在留期限まではそのまま日本にいることができた。

極端な例で言うと、日本人と結婚して1年の結婚ビザを得た外国人女性が次の更新で3年のビザを許可されたとして、その直後に日本人の夫と離婚したとしましょう。

その女性はその後3年の在留期限が来る直前に別の日本人男性と再婚します。

そうすることで、ビザの期限ぎりぎりに『日本人の配偶者』の身分に戻って次のビザの延長手続きに望みます。

同居実態があり一定の収入の目途が世帯(夫婦)として確保されていると判断された場合、その女性の行ったビザの延長手続きは許可されます。

すなわち、その女性は最初の夫との離婚後3年間、結婚ビザで日本に居ながらそのほとんどの時間を“独身”で過ごしたことになるのです。

このように、これまでの法律では、結婚ビザの許可を与えた外国人が離婚したかどうかを入管側では把握することができませんでしたし、把握できたとしてもよほどのことでない限り問題にはしなかったように思います。

しかし、改正入管法施行により、上記の女性のようなアクロバティックな日本滞在は許容されなくなりました。

改正法によって、『結婚ビザで滞在する外国人が離婚した場合には、まず入管への報告義務が生じ、さらに、離婚後6ヶ月を経過した場合で日本からの出国もせず、また、他のビザへの変更も行わない外国人に対して、入管がビザの取り消しを行えるようにした』のです。

7月9日以降にも上記のような女性が出てくるかとことが予想されますが、今後は『無茶なこと』はできなくなるのです。

※注意:上記に挙げた事例はフィクションであり、そもそも虚偽のまたは偽りによるビザ(在留資格)の取得手続には当事務所では応じられません。

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