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国際結婚の夫婦から生まれた子供について。②

昨日の続き。

昨日は子供の名前についての検証を行ってみましたが、それでは氏(韓国では姓)はどうなるのでしょうか?

昨日も言ったとおり父母の一方が日本人である場合、その子は日本の戸籍に名前が載り、日本人親の氏を称することとなります。

その子供は外国人登録が出来ませんので、外国人親の氏(姓)を名乗ることが事実上出来ません。(通称としての使用も難しい)

日本名以外では公的証明書が(日本国内においては)出ないわけです。

しかし、それが出来る方法があります。

子供に外国人親の氏(姓)を名乗らせるための簡単な方法は、国際結婚をする際の両親の婚姻届出の時にさかのぼることとなります。

日本の戸籍法107条には、『外国人と婚姻をした者がその氏を配偶者の称している氏に変更しようとするときは、その者は、その婚姻の日から6箇月以内に限り、家庭裁判所の許可を得ないで、その旨を届け出ることができる。』とありますので、例えば韓国籍の【安】さんと婚姻した日本人女性が婚姻届と同時に戸籍法107条による届出を行うと、その日本人女性の氏は【安】となり、当然生まれてきた子供も母親の氏をならって【安】となるわけです。

ちなみに、前にお手伝いした韓国籍夫と日本人妻の韓国の戸籍整理で面白い体験をしたことがありました。

ご主人の氏が【文】(韓国文字では『ムン』と表記)で、日本人配偶者も婚姻届出時に上記の届出をしていたので夫と同じ【文】となっていたのですが、韓国戸籍にはその方(日本人配偶者)の姓(氏)の韓国文字表記が、『ムン』ではなく『ブン』となっていたのです。

日本人なので日本の読み方に準じるとの理由でそうなるらしいです。

また、もしも上記の届出を定められた期間内にしていなかったとしても、家庭裁判所へ氏変更許可の申立を行うことで、それが認められれば子供単独の新戸籍が編製され、父の韓国式の氏を名乗ることができます。

それにより、その子供は日本戸籍上、日本国籍を持ちながら韓国式氏を名乗ることが可能となるのです。

余談ですが、戸籍法107条には、『前項の規定によつて氏を変更した者が離婚、婚姻の取消し又は配偶者の死亡の日以後にその氏を変更の際に称していた氏に変更しようとするときは、その者は、その日から3箇月以内に限り、家庭裁判所の許可を得ないで、その旨を届け出ることができる。』との規定も存在します。

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