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在日コリアンの離婚事情③(韓国籍妻と朝鮮籍夫のケース)

皆様こんにちは!
蝉の声がけたたましく鳴り響く今日この頃。
すっかり真夏が到来しましたね。
同時に夏休みが到来し、世のお母さん方も子どもたちの世話で大変ですね。
世の男性方、この時期の『嫁孝行』、『家庭奉仕活動』は非常に重要ですのでお忘れなく!

さて、以前にも何度となくこのブログで紹介した、『在日コリアンの離婚問題』について再度取り上げたいと思います。
(相変わらず、弁護士事務所でもない僕の所への相談の割合が多いので、、、)

このように前にも取り上げましたが、韓国籍同士の在日コリアンの離婚は基本的には日本の役所での受け付けは行っていません。

今回紹介するのは、昨年お手伝いした『韓国籍』の女性が『朝鮮籍』の夫と日本の役所で行った婚姻届と協議離婚届を韓国戸籍(家族関係登録簿)へ反映させたいとのご依頼にもとづく事案。
初めての取り組みともあって領事館へ問い合わせると、『朝鮮籍の夫については外国人扱いとなるので戸籍に名前が載らない。したがって韓国領事館での離婚申告は行ないえないので日本の役所で発行された受理証明書をもって戸籍整理可。』との見解。
その説明に僕は多少の違和感を覚えた。
なぜならば、韓国は国籍について日本と同様に血統主義を採用していて、祖先が韓国人の場合、その子や孫は韓国籍を取得する。
すなわち、日本に住む在日コリアンのほとんどの方が日本での外国人登録(現在すでに廃止されていて特別永住者証明書)が韓国であれ朝鮮であれ、祖先が韓国出身者であれば韓国人なのです。
また、朝鮮には協議離婚の制度がありません。
これら二つの事実を考慮すると、領事館の案内が正解なのか誤りなのか自信が持てなかったのです。

さっそく依頼者へ事情を説明。
「結婚については日本の役所の書類で整理が可能だが、協議離婚については認められない可能性があり、最悪、再度前夫と離婚の手続きを行う必要があります。」
比較的離婚後も前夫との良好な関係を維持されているとのことだったので、一旦領事館の案内を信じて婚姻・離婚の戸籍整理を韓国の本籍地(登録基準地)の役所へ直送。

しかし、数日後に帰ってきた回答はというと、、、
役所の担当の方が一生懸命に動いてくれて直接担当判事(裁判官)から説明を受ける機会を得た僕。
彼曰く、「韓国の憲法上『在日朝鮮人』も韓国人とみなします。領事館の見解は誤りで、彼女たち夫婦が協議離婚を希望する場合、前夫も韓国の戸籍(家族関係登録簿)へ身分登録を行い婚姻の報告的届出若しくは戸籍整理を行った後、夫婦として二人で領事館へ出頭(離婚申告)。熟慮機関経過後にソウル家庭法院(裁判所)から決定が出て初めて協議離婚が認められるのです。」
想定していた悪いほうの結果となってしまったのです。

しかし、事前に十分な説明を行っていたこともあって依頼者の理解が得られ、僕は上記とは別の方法を選択して日本の役所での離婚の道を提案し受け入れていただきました。
(いずれにしろ別れた前夫と再度顔を合わせることは避けられませんでしたが、、、本当に申し訳ない!)

とにもかくにも日々『分断された祖国による弊害』が身に染みる、在日コリアンの安定しない状況にため息が出るのであった。
ドイツが羨ましい!!

お終い。


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